昨日の深夜というか、今日の早朝と出来事。
疲れもピークにきていたのでぐっすり眠って、ふと目覚めると、パパがライトを点けて、何かごそごそやっている。
「何してるの?」
と聞くと、
「何だか痒いと思っていたら、ダニだよ、ダニ!しかも1匹2匹じゃ無いんだよ。」
という。そして、シーツにいくつかの血のシミがあった。ダニをつぶした痕らしい。そして、パパは証拠をつかまなくてはと、持って行ったポリ袋に集めていた。3匹捕まえたと言う。それ以上いたということだ。\(◎o◎)/!
この部屋は、今日で3泊目。もしかして3日間も気づかなかったの?ママのベッドにもいたの?今まで、全然痒くなかったのに。ママは気持ち悪かったので、ダニは直接見てはいないが、ゴマ粒位の大きさだったという。朝食の時間に添乗員さんに言うことにした。
ママ達の部屋だけに起こったことで、今までも何回もこのツアーで利用しているが、1度もそのような苦情がなかったと言う。パパが立会いのもと、実地検分してもらうことになった。シーツのシミ、捕獲したダニを見て、ホテル関係者も納得したらしい。すぐに部屋を移動することになった。
ここで、日本のホテルなら直々のお詫びの挨拶があるはずなのに添乗員さんを介しての事務的処置だけ。これが、フランス人気質なのね。今度の部屋は「114」。「119」が何か不吉な気がしたのは気のせいではなかったのね・・・。偶然か?(^▽^)
ははは 今度は「114」だけに、「いいよ」ーいい事がありそう。(^_^)ニタ
「114号室に移動」
パパの考えによれば、「119」は一番端の部屋であまり使われていなかったのではないかという。そうだったのかも。
★☆★☆★
気を取り直して・・・
今日は、フリーの日。のんびり、過ごそう。オプションがあって、それに参加する人も数名いたが、もう、今日は自由に過ごしたかった。少しぐらい言葉が通じなくてもいい。フランス人と直に交流したかった。そうそう、忘れてはいけない。娘達に頼まれたお土産も買わなくては。
添乗員さんにどこで売っているか聞くとラファイエットというデパートにあると言う。日本人担当の方もいるから大丈夫だと言う。
今日のコースは決まった。先ずお土産を買って、その後シャンゼリーゼ通りを歩き、ちょっとおしゃれなお店でお茶を飲み、早めに帰って来よう。
日本人が経営している免税店までバスで送ってくれた。その後、オペラ座の後ろのラファイエットへ。添乗員さんが私たち二人のために日本人専用のカウンターまで付いて行ってくれた。心強い。
「オペラ座」
「ラファイエット」
何とか二人に気に入りそうな物を選んだが、その後の免税の手続きが面倒くさくて大変。1つのお店で175ユーロ以上買うと税金の手続きをすると、代金の12%が後でもどってくるという手続きだ。
ちょっと、疲れたのでオペラ座の近くのカフェで休憩。ビールと言う単語がわからなかったので「ハイネケン」と注文。おつまみのチーズのつもりだったが、チーズのフランスパンサンドが出てきた(#/__)/
ドテ まあ、美味しかったから良かったけれどね。
「カフェでハイネケン」
「さあ、お土産は買えたし、シャンゼリーゼ通りへ行こう。」
タクシーで、ルイヴィトンの本店へ。ママのお土産はルイヴィトンのバッグか?と思ったあなた。人生そんなに甘くないのよ。ただ、入ってみたかっただけ。円安のこの時期、とても買えません。でも、これが後ですごく後悔することになるのだけど。「フランスのお土産に1つぐらい買ってくればよかったなあ。」と帰国後何度か後悔した。店内はいかめしい紳士が、無表情に立って監視していた。
「ルイヴィトン本店」
次は、マカロンで有名なラデュレへ。実は、添乗員さんがマカロンが好きだと言うので、今日のお世話になったお礼に少し買っていってあげようと思った。日持ちすれば日本のお土産にしたかったけれど、冷蔵庫で「4日」しか持たないというので諦めた。
「ラデュレ」
広い歩道に腰を下ろし、行き交う人を眺めていた。こんな時間も貴重。
「シャンゼリゼ通のベンチで」
「シャンゼリゼ通の出店の前で」
もっと、色々行きたいところ(例えば凱旋門の屋上に登り、絶景を上から見たいとか、セーヌ川のクルージングとか)があったが、もう十分。早めにホテルに帰って部屋で夕飯を食べようと合意。
夕飯の調達をする段階になって、
「ねえ、生野菜食べたくない?どこに売っているんだろうね。スーパーって、この変にあるのかな?」
フランスに来て、食べ物はみな美味しいのだが、野菜の摂取量が日本の何分の一。「野菜が食べたい〜」
スーパーは実は近くにあったらしいのだが、見つけることが出来なかった。日本のようにいかにもスーパーとはわからない。昔ながらの石造りの建物がものままの状態で、中が見えずらくなっている。
幸いハンバーガーショップを発見。ちゃんと、どんぶり大の容器のサラダもある!ハンバーガーとサラダと、なぜだか頼んだつもりが無いコーラまで付いてきた・・・。
ホテルの部屋に着くと、ドアをノックする音がする。
「だれだろう?」
と開けてみると、ワインクーラーにロゼワインとグラス2個を持ったホテルのスタッフらしき人が立っていた。
「何?これは・・・頼んだ覚えが無いし・・・」
パパもママもきょとん。
すると、にこにこした顔で、
「プレゼント・・・・」
と身振りを使いながら言っている。そこで初めて理解できた。
「ああ!例のお詫びのしるしね!Oh!Thank you!じゃなかった・・・Merci!」
とママは興奮してその若いボーイと握手した。
ハンバーガーとサラダを肴に美味しくワインを戴き、すっかりいい気持ちになった。ママは被害を受けなかったので、何だか、悪いなあなんて思っていた。ああ〜幸せ!この夜が1番ぐっすり眠れた夜だった。やっと時差とパリに慣れて来たのかな。
(12月16日に記す)
2006年11月28日
パリ旅行5日目(パリ最後の日)
今日は半日だけのフリー観光。そして最後のパリ。14時にホテル集合し、空港に向かう。
初めは、もう疲れたから、ずっと午前中ホテルでごろごろしていようと思っていたが、チェックアウトは12時だという。残りの2時間をどうするか?やはり、最後の数時間を無駄にしないで、パリ観光に出かけよう、という事になった。泣いても笑っても今日の夕方は飛行機の中だもの。
「どこへ行こうか?」
とママが言うと、パパが
「ユーローがまだ残っているから、ママに何か買ってあげるよ。」
という。パパは、クレジットカードを使ったことがない。キャッシュカードも持っていないと思う。今時めずらしいアナログ人間だ。外国でさえもクレジットカードを使わない。
「じゃ、ラファイエットがいいね。」
と言うわけで再び、ラファイエットに向かうことにした。
「ホテルの前でパパ」
「ホテルの後ろの家 フランスっぽいね」
初めてホテルを二人で出た。9時過ぎ。歩いて、地下鉄の駅に向かった。パパが1度、乗ってみたいと言う。駅までの道のり、面白いものを見ることが出来た。
このホテルは、パリ市の北の外れ。どちらかと言うとあまり裕福でない人たちが住んでいるところだと言う。それで、添乗員さんには、「ホテルの外に出ないように。」注意されていたが、朝は少しもそのような雰囲気はなかった。
日本と人間の形が違う歩行者用信号。
歩道の落ち葉を、ホールから大量の水を出して掃除している。日本なら、吸い取るところだろうに。石灰質の水は、飲み水としては美味しくないが水自体は豊富なのかもしれない。
八百屋さんをやっと見つけた。レタスがちょっとしおれている。トマトだけが真っ赤でとても美味しそう。
パパは地下鉄に乗りたがっていたが、あまり時間がないから、ママはタクシーに乗っていこうよと、タクシーを推薦。
2回目のラファイエット。大きなツリーがまた迎えてくれた。
気に入った化粧品を買ってもらうことにした。
ショウウインドウの、飾りがたのしかった。鍋やポットが踊っている!これの、オレンジバージョン、黄色バージョンもあるのよ。
「お昼を食べて、遅れないように帰ろう。」
パパは最後まで地下鉄にこだわっていた。でも、帰りに見つけた地下鉄の駅は無人でチケットが買えなかった。
昼食は、パリらしいカフェで。そこで、残りのユーローを数えながら注文。キッシュとまたフランスパンのサンドイッチ。そして、コーヒー1杯。コーヒー2杯がたのめなかった・・・みじめ。でも、その後、パパが両替をしてきてくれ、タクシーでホテルに帰ることにした。
14時30分にホテルをバスで出た。空港に向かって。バスに乗ったらポツリポツリと雨が降り出した。
「お天気に恵まれて、よかったね。情報とは大違いだったね。北海道の気温と同じぐらいって聞いていたのに。・・・本当にパリに居たんだね。」
帰る時になって感慨深いものがあった。
でも、最後の空港での出国審査ではカチンときた。検査係の女性二人がママのハンドバックを全部開け、化粧ポーチを手荒に開け、化粧品1つ1つ見て、二人でニタニタしながら批評している。「これ、見て見て、可愛いね。これは、なんていうメーカー?」とか言っているようだった。そして、ジェル状や液体の物はビニール袋に入れられた。パパは何と日本から持って行ったレトルトのおかゆを没収された。本当は、トランクに入れればよかったのだけれど、もう、タオル1枚も入らないほどパンパンだったのだ・・・・。
最後にちょっと、いやな思いをしたけれど、パリが私にくれた大きな贈り物に比べたら何てことはない。
小雨の中、飛行機は、すっかり暗くなったシャルルドゴール空港を後にした。
(12月18日記す)